2024/11/26 17:37
最近、新しい蒸溜所がいっぱいでてきて、
値段も段々高くなってきてるし、気軽にサクサク買えなくなってきてますよね。
そんなとき、BAR鶴亀の「飲んでみましたブログ」参考にしてください!
さて、アイラ島9番目の蒸溜所「アードナッホー」よりファーストリリースが発売されましたが、続いてセカンドリリースも発売されたので、折角なので飲み比べしてみました。
アイラ島の北東にポートアスケイグという港町があります。
そこから北に向かうとカリラ蒸溜所、さらに北にブナハーブン蒸溜所があります。
2019年にアイラ島に行った時、ブナハーブンにお邪魔したのですが、
帰りにタクシー運転手に「ここに新しい蒸溜所ができたんだよ。」と言われ、
行く予定もなかったのですが、寄ってもらうことにしました。
ブナハーブンとカリラのちょうど間ぐらいにそのアイラ9番目のアードナッホー蒸溜所があります。
ハンターレインが運営する蒸溜所で綺麗なエントランスには
オールドモルトカスクをはじめウイスキーを販売していました。
到着した時間に始まるツアーに空きがあったので参加させてもらうことにしました。
特筆すべきは、スチルハウスの大きな窓からアイラ海峡を覗き、
長いラインアーム、そしてその外側にある大きな木ダルのワームタブ。
最後にニューポットを飲ませてもらいましたが、
ピーティで力強いのですが、優しいソフトな口当たりもあり、
ニューポットに感じる海藻(個人的には茎わかめと呼んでいる)の風味がなく、
これは美味しくなると感じた記憶があります。
そんなこんなで5年が経過して、
他の蒸溜所ですと3年で商品化するのが多い中、ファーストリリースが5年。
さすがハンターレインというところでしょうか。
ファーストリリースの船便の到着のタイミングと
セカンドリリースの飛行機便の到着がほぼ同じタイミングだったので、
せっかくなので二つを飲み比べてみることにしました。
少々前置きが長くなってしまいましたが、飲んでみることにします。
まずスペック的には、どちらもバーボン樽とシェリー樽熟成のコンビネーションで、
ファーストリリースは、バーボン80%、シェリー20%と公表されています。
セカンドリリースは、比率は公表されていませんが、
ファーストフィルのバーボン樽とシェリー樽を使用しているそうです。
ファーストを使っていると明言しているのは結構大きな違いですね。
フェノール値はどちらも公表されてはおりませんが、
アイラのピートを使った麦芽を使用しているそうです。
世界的なウイスキー人気からポートエレンのモルトスターは
ディアジオ系列の蒸溜所にしかモルトを供給しなくなるとのことで、
今後アイラピート麦芽は入手するのが困難になりますね。
アルコール度数はどちらも50度。
ファーストは5年と言っていますが、セカンドはノンエイジです。
色は、気持ちセカンドの方が淡い色ですがどちらも透明感のある色合いです。
アードナッホー蒸溜所のHPを見るとセカンドはファースト樽を使用と書いていますが、色合いから察するに、バーボン樽がメインのように思えます。
口に含むと、ファーストの方が口当たり優しいですね。
セカンドは開けたてというのもあるかもしれませんが、少しピリピリします。
どっちもドライな口当たりなのですが、
ピーティ感だけで比べるとファーストの方がより磯っぽい風味を帯びていますが、
セカンドは焚火のような焦げた苦みのようなものを感じます。
ファーストは、カスタードのような柔らかい甘みを感じますが、
セカンドは塩キャラメルのような甘しょっぱい風味を感じます。
少し加水してみました。
ファーストはよりまろやかに感じましたが、
セカンドは少し若さが目立ち、焦げたピート感が出てきますね。
どっちもドライな風味なので飲み比べてみないと分からないぐらいですが、
飲み比べてみるのは楽しいので、是非皆様もお試しください。
BAR鶴亀店内でも見比べられます。